イベルメクチンの概要
イベルメクチンは寄生虫を駆虫する作用がある成分で、主に疥癬治療に用いられており、人の細胞に対して影響がほとんどないと言われています。
疥癬治療の他にも最近では新型コロナウイルスの治療薬の候補のひとつとしても注目を集めている成分になります。
疥癬への作用
疥癬はビゼンダニと呼称されるとても小さいダニを原因とする皮膚感染症になります。体のいたるところに赤い湿疹ができ、強い痒みを伴います。
イベルメクチンを服用(塗布)すること無脊椎動物のビゼンダニの筋細胞、神経細胞に働きかけ、その機能をマヒさせることで、駆虫効果を発揮すると言われています。
ビゼンダニは高温で乾燥している状況下では長い期間生き抜くことができない特性がありますが、人間の肌においては増殖してしまいます。自然界では長生きできないビゼンダニですが、家族のうち一人でも感染者が出てしまうとベット等から感染してしまう恐れがあるので、対策はしっかりと取る必要があります。
新型コロナウイルスへの作用の可能性
世界各国でイベルメクチンは新型コロナウイルス治療薬の候補薬の一つとして臨床試験が行われています。
新型コロナウイルスに対して期待できる効果は下記のとおりになります。
- 新型コロナウイルスの感染や発症を防止する効果
- 新型コロナウイルスの増殖を阻害する効果
- 新型コロナウイルスによる死亡率を抑える効果
- 炎症を抑える効果
但し、新型コロナウイルスに対して高い効果が期待できるとイベルメクチンは言われてきていますが、世界においてももちろん日本においても正式な認可は出ていないのが現状です。